1.はじめに
ロシアがウクライナに侵攻して2カ月が過ぎた。
戦争の凄惨さを思い知らされる毎日である。
テレビ 新聞などのメディアは、ウクライナが正義、ロシアが悪の位置づけで情報を伝えている。戦争通の俄かアナリスト、軍事評論家も多数登場してきた。
あふれかえる情報の波の中で、私たちが、真偽を判断するのは困難である。
情報戦も戦争の一環であるからである。その情報戦は、ウクライナ対ロシアの構図ではなく、ウクライナに加担する欧米(日本も含む)対ロシアとして行われている。
発端は、ロシアにウクライナ侵攻であり、実際にロシアと闘っているのはウクライナであるが、状況は、ウクライナを介しての欧米(日本)対ロシアの戦争の様相を呈している。
2.戦争をはじめる理由
ロシアは、なぜ、ウクライナに攻め入ったのか?
ウクライナにおけるロシア系人民を保護、ウクライナのネオナチ化防止、NATOの東方拡大の阻止などを口実としている。
これまでのいずれの戦争もそうであったが、自らの言い分、大義名分によって戦争は始まった。
3.戦争は誰が始めるか?
戦争を始めるのは、どの時代も、権力者である。
一般国民には戦争を行う権限はない。
今回のロシアによるウクライナ侵攻も、ロシアの大統領プーチンとその権力によって行われている。
軍隊が判断するものではない。軍隊は指揮権者に従う。それが戦争だ。
4.侵攻されたウクライナの責任は?
ウクライナが犠牲者のように見えるが、ウクライナには責めはないのか。ロシアの言い分は、すべて言い掛かりか?
ウクライナの権力者たちは、ロシアの侵略を事前に断念させ、戦争を回避できる可能性を持っていた。にもかかわらず、それを行使していない。その結果が、現在の凄惨な状況である。
また、ロシアがウクライナに侵攻するという情報は、事前に知れ渡っていた。
しかし、世界中のどの国の指導者も、ロシアの侵攻を止めようとはしなかった。ロシアの侵攻を見逃したのだ。
5.一旦始まった戦争はだれも止められない
殺戮 破壊 それが戦争だ。
戦争は狂気だ。ルールに基づいた戦争なんて存在しない。
そして、一旦始まれば、もう、誰も止めることが出来ない。破壊し尽くすもの、それが戦争。
これまでの戦争がそうだったように、勝つか負けるかしかない。勝った方が正義で、負けた方が悪となる。
6.制裁と支援
戦争が始まっても、誰も止めようとしなかった。
ロシの侵攻を非難し、戦争に反対する声は、世界中で巻き起こった。
しかし、戦争は止められない。
私たちの無力を感じざるを得ない。
避難民の受入、生活支援は人道支援として当然であるとはいえる。
しかし、今、最も必要なことは、戦争を一刻も早く 止めさせるための行動である。
だが、各国の指導者?たち、とりわけ先進国の指導者たちは本気で戦争を止めようとしていない。
彼らがやっているのは、ウクライナへの資金提供 武器の供与 情報の提供 そして、大統領を英雄に仕立て上げること。
これは戦争を激化させているだけだ。
7.戦争を止めるために必要なこと
各国のロシアへの経済制裁は、なぜ、自らに害の少ないことを選んでやっているのか。
侵略戦争をする国と、なぜ、国交を断絶しないのか。
それは、ロシアを非難しながら、ロシアの行為を許容していることではないのか。
そして、一方で、情報や武器の供与をし、戦争を後押ししている。これは、欺瞞以外の何物でもない。
ロシアがウクライナを侵略していても、どの国も、本気で戦争を止めようとしないこと。どの国も、自国に不利になることは行わないということ。
そして、それぞれの国の打算で行動しているということ。国連も然り。
これが世界の現実である。
世界中の国の指導者たちが こぞって ロシアに行き 戦争止めろと 申し入れること
これが 今 必要なこと。
本気で 戦争を止める気があれば、できるはずである。
8戦争の本質
戦争と喧嘩は違う。
個人対個人の喧嘩はどちらも心身ともに傷つけ合うが、戦争は、国家対国家で行う。しかも、軍隊を行使して。犠牲になるのはそれぞれの人民である。権力者は痛くも痒くもない。
戦争は勝てば多くを得られるが、負ければすべてを失う。
だから、一旦始まれば、破壊し尽くすまで止められないのだ。
だから、各国の権力者たちは、戦争を止めさせようとしないのだ。
ロシアのウクライナ侵攻を機に、私たちは、改めて、第2次世界大戦=侵略戦争の反省と総括を、しっかりやるべきである。
ロシアのウクライナ侵攻に当たっても、我が国は、戦争を止めるために、独自の役割、働きが出来ていない。
ただ、欧米諸国に追随しているだけである。
憲法9条を持つ国とは思えない だらしなさ である。
自らの行った侵略戦争としっかり向き合ってこなかったからである。
そもそも、わが国には、憲法九条を持つ矜持など、存在などしなかった。
戦争の反省も総括も、未だ出来ていない。
それどころか、いち早く軍隊を持つことや軍事同盟を作ること等、憲法に反したことをしてきた。
だから、世界に向かって、戦争反対、核兵器反対を堂々と主張できないのだ。
私たち一市民が戦争を阻止し,止めさせるために何ができるか。声を大にして、戦争反対を唱えても、意思表示としてデモを行っても、SNSを通じて反対の声を上げても、戦争を止められない。
各国の権力者たちは、戦争を止めさせるための行動はしていない。むしろ、戦争を煽っている。
私たち一市民は、無力である。
しかし、私たちは、主権者である。
この国の在り方を 作っていくことが出来る。
人民は主権者なのだ。戦争をしない国を作れる
戦争に協力しないこと
それは 武器を取り闘うことより厳しいこと
覚悟が必要だ